【中城】地元食材を使った新たな名物を生み出そうと、沖縄県中城村立中城中学校(平良正哉校長)の2年生が商品開発に取り組んでいる。中城産の野菜や果物をケーキやカレー、スープとして商品化し、2月から販売する予定だ。味やパッケージ、価格の決定など作業は大詰めを迎え、生徒らは「(商品には)自信があるので、中城のいいものをたくさんの人たちに知ってもらいたい」と意気込んでいる。
5月から総合学習の時間を使い、4クラスが食材一つずつを担当し、どのような商品にするか検討した。島ニンジンは焼き菓子に、トウガンはスープ、マンゴーはアイス、トマトはカレーにすることが決定。6日の授業では、味の最終的な確認や、パッケージデザインの素案、価格などを決めた。
村産品の商品化は、昨年の新報移動編集局フォーラムに登壇したコープおきなわの石原修さんが、伊平屋村の生徒らによる同様の取り組みを紹介したことがきっかけ。
授業にはコープおきなわの職員や製造に関わる業者らも立ち会い、消費者や販売者、製造元のそれぞれのことを考えた価格の設定などを助言した。
生徒らは今後、村から製造費を借り入れ、業者に商品製造を発注。店頭での販売も自らが担当する。
菓子製造業を営む瀬良垣守幸さんは6日の授業で値段設定の大切さを説明した。生徒たちが開発に取り組むことについて「コストや経費を考えつつ、いいものを生産することで社会が循環していくことを知ってもらえる」と期待した。
トウガンスープの開発を担当する2組の照喜名陽菜さんは「だしの利いたスープで、味には自信がある。中城をアピールして、訪れるきっかけになってほしい」と話した。