【粟国】那覇空港の北西約40キロの海上で6月に発生したヘリコプターの墜落事故以来、離島と那覇を結ぶ旅客ヘリの運航を自粛していたエクセル航空(本社・千葉県浦安市)が、早ければ今月20日ごろにも運航自粛を解除し、運航を再開する可能性があることが8日、分かった。事故機とは別の機種をを使用する。同社と村が住民説明会の開催を検討しており、補助の適用が決まるのは12月中旬ごろになるとみられる。
エクセル航空の担当者は琉球新報社の取材に「機体の耐空検査も終え、社は運航体制を整えている。双発機で運航するために、航空局の書類の承認を待っている状況だ」と述べた。書類は20日ごろに承認される予定だが遅れる可能性もある。
同社によると、パイロットからの聞き取りの結果、6月の事故はエンジンに何らかの不具合があったとみられる。
那覇―粟国間は事故前に一括交付金による補助が適用されていた。粟国村の新城静喜村長は「住民説明会で村民が納得すれば、一括交付金での補助について県と協議したい」と述べた。補助が適用されれば、事故前と同じ片道2万1600円で利用できる見通しだ。
エクセル航空のヘリは、定期航空路線がない離島の住民にとって、フェリーが欠航した場合や緊急時の「足」として利用されていた。第一航空の撤退で4月から那覇―粟国間の定期航空路線がなくなっていたため、頻繁に利用されていた。