障がいの有無にかかわらず暮らしやすい社会を目指す心のバリアフリー推進事業フォーラム(県主催)が17日、浦添市てだこホールで開かれた。「助け合うってどういうこと?」をテーマにコラムニストの伊是名夏子さんが講演をした。伊是名さんは「障がい者は助けてもらう人ではない。人は誰でも助け合う存在だ」と語った。フォーラムには200人以上が参加した。
伊是名さんは、車いすの生活や10人のヘルパーとの子育て、海外留学など自身の経験を紹介し、障がい者が健常者と同じように生活できるようになるには「合理的な配慮」が必要だと強調した。さらにどんな人も「自立しているようで実は頼れるものや使えるものに助けられている」とし「障がい者にも選択肢が増えてほしい」と訴えた。
続いて行われたパネルディスカッションでは、伊是名さんと沖縄県立鏡が丘特別支援学校主幹教諭の前川考治さんがパネリストとして登壇し、障がいがある子や障がいがある人の子育てについて話し合った。前川さんは障がいがある子の進路選択について「保護者の思いを受け止めながら、どう生きたいか本人の考えを尊重できるようにサポートしたい」と話した。
浦添市から参加した宇良恵子さん(49)は「合理的配慮と聞くと難しそうだが、日頃から思いやりを持ち行動することだと分かった」と話した。