「誰もが救命」社会に 絵本や教材でAED普及 AED功労賞最優秀賞に「災害に強いまち・ひとをつくる会」


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「災害に強いまち・ひとをつくる会」が開発した絵本教材と応急手当てトレーニングキット

 自動体外式除細動器(AED)の普及に努めた個人や団体を表彰する「AED功労賞」の最優秀賞に、応急手当ての絵本やトレーニングキットを開発し、県内の小学校などに配布している「災害に強いまち・ひとをつくる会」が選ばれた。県内関係者の受賞は初。代表の与儀真也さん(34)=西原町、公務員=は「誰もが応急手当てのできる環境をつくりたい」と意気込んでいる。

 同会は2016年4月に発足し、メンバーは4人。那覇市から補助金50万円を交付され、応急手当てをテーマにした絵本「ちいさなきゅうきゅうたいいんチョコくん」を作成した。17、18年度は宜野湾市から補助金各50万円を受け、同市内の全小学校に絵本を配布。さらにAEDの操作方法を学べるトレーニングキットも開発した。

AED功労賞の最優秀賞を受賞した「災害に強いまち・ひとをつくる会」代表の与儀真也さん(左から2人目)=15日、東京都内(与儀さん提供)

 AED功労賞は一般財団法人・日本AED財団(東京都)が昨年から始め、今年は12件の応募があった。同財団によると、最優秀賞に輝いた同会は「誰もが応急手当てを学べる教材を開発し、官民を巻き込んだ大きな活動となった」点が評価されたという。

 15日、都内で授賞式があった。与儀さんは「災害に強いまちづくりを沖縄からアピールできた」と笑顔。トレーニングキットも近く宜野湾市内の全小学校に配布予定といい、「人を助けることができる、と子どもたちに知ってもらいたい。他の市町村にも広げていければ」と意欲を見せた。