誰の墓?何人が収められているの? 古墓群「トゥダチ」の謎解明へ 平安座島で調査


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調査を前に安全などを祈願する関係者ら =21日、うるま市平安座島

 【平安座島=うるま】約280年前のものとみられ、地元では「トゥダチ」と呼ばれてきた、うるま市平安座の横穴式古墓群の調査が22~24日実施される。平安座自治会とうるま市、考古学が専門の沖縄国際大学の宮城弘樹講師らが共同で実施する。トゥダチの学術的な調査は初めて。

 トゥダチは平安座島東部の切り立った崖をくりぬいて作られたとみられる墓で、墓が三つが並んでいる。島にゆかりのある各門中が定期的に墓参りをしてきたが、造られた経緯や誰をまつっているのか、何人が埋葬されているのかなどは現在まで不明だ。

 今回は本格的な学術調査に向けた予備調査で、内部の測量や納められている厨子(ずし)(骨つぼ)に記された文字の解析をする。21日、トゥダチの前で自治体や門中の関係者ら約15人が調査の安全などを祈願した。

 平安座自治会の五嶋真智子会長は「これまで謎の多かったトゥダチのことが少しでも解明されるのではないかと期待している」と調査への思いを語った。

 トゥダチを定期的に訪れている泊池味門中の前森治勝さん(77)は「拝むべき場所と教えられてきたが、詳細は知らなかった。地元を挙げて調べると聞いてわくわくしている」と話した。