FC琉球 ホーム有終 相模原に5―1


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琉球―相模原 前半、ゴール前に果敢に攻め込む琉球の枝本雄一郎(右)=23日、タピック県総ひやごんスタジアム(滝畠豊美撮影)

 サッカーの明治安田J3の第33節、J2昇格とJ3優勝を決めているFC琉球は23日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでリーグ最後のホーム戦を行い、SC相模原に5―1で勝利した。ホーム戦の通算成績は12勝4分けで、ホーム戦無敗を達成した。琉球の通算成績は20勝6分け5敗、勝ち点は66とした。琉球は前半から持ち味のポゼッションサッカーで攻め入った。26分に和田凌が先制すると、34分に富所悠が1点追加し、2―0で前半を終える。後半は11分に失点したものの、15分に枝本雄一郎が返し、同18分に再び富所、同24分に中川風希が5点目をねじ込んだ。次戦はリーグ最終戦で、12月2日に富山県総合運動公園陸上競技場でカターレ富山と対戦する。

(2)タピスタ(琉球2勝)
琉球 20勝6分け5敗(66)
 5―1(2―0,3―1)
 相模原 11勝6分け14敗(39)
▽得点者 【琉】 和田(7)富所2(10)枝本(7)中川(16)【相】 大塚(1)
▽観客 4562人

 【評】細かくつなぐパスサッカーで攻め入る琉球。前半26分に和田凌が先制すると、同34分に富所悠が中央から右足で振り抜いて1点追加。後半は失点するも攻撃の勢いは止まらず、後半15分は枝本雄一郎がゴール前中央で受け取ったパスを素早く振り抜いて3点目。同18分は富所悠がFKから、同24分に右クロスを中川風希がヘディングで押し込んだ。

◇前向かう姿勢崩さず
 金鍾成監督(FC琉球)の話 ホーム無敗という結果で終われて良かった。選手たちはシーズンが始まってから、前に向かっていく姿勢を崩さず、一度も後ろを振り返らなかった。これまでの積み重ねが出た試合だった。最終節も琉球のサッカーをしていきたい。

◇多彩な攻撃 すごい
 西ヶ谷隆之監督(SC相模原)の話 琉球の攻撃のバリエーションがすごかった。だがいくつかのチャンスをつかめていれば、流れを引き寄せたかもしれない。

◇攻撃的サッカー 体現

 J2昇格、J3優勝に次ぐ、ホーム戦無敗という三つ目の快挙を見届けようとと約4500人のサポーターが足を運んだ。期待に応えるように、琉球は5-1で快勝。初観戦者も「最高。琉球ってすごい」とつぶやくほど、勝つたびに魅力を増してきたプロチームの姿があった。

 琉球は立ち上がりからボール保持率の高いポゼッションサッカーで前へ前へとパスをつなぎ、序盤から主導権を握り続けた。前半26分は左サイドからワンタッチでパスをつなぎ中央で和田凌が振り抜いた。後半18はFKから富所悠、同24分は右サイドからのクロスを中川風希が頭で押し込んだ。

 クロス攻撃やセットプレーから得点するなど、バリエーションはさまざま。琉球を象徴する攻撃的サッカーを見せつけた内容に、チーム最古参で今試合のゲームキャプテンを任された富所悠は「勝つプレッシャーと戦い続けた結果。1年の積み重ねが出ている」と、胸を張った。

 昨季のホーム戦勝率が3割台の“勝ち切れない”弱さは完全に消え、県民に愛される常勝・琉球としてホーム戦を勝利で締めくくった。金鍾成監督は「J2に向けて、チームの課題を探りながら、日々の練習を繰り返していく」とJ2に向けて照準をしぼり、ひた走る。 (喜屋武研伍)