【恩納】沖縄県の恩納村地域づくり推進委員会(當山憲一委員長)は22日、「観光目的税の導入に関する提言書」を長浜善巳村長に手渡した。提言書では、今年7月に「サンゴの村宣言」をしたことに触れ、地域と観光客が共に事業展開するための財源として、村独自の観光目的税の導入などを求めている。長浜村長は「審議会や村民に諮り、条例につなげたい」と答え、年明けにも審議会を設置する考えを示した。
提言書は観光目的税の使途・仕組みについて(1)長期戦略を新規立案し、その戦略にある事業に充当。その策定まではサンゴの村宣言「行動計画」または村第3次観光振興計画の事業を対象(2)税収は基本的に基金化し、その使途を見える化するとともに年度繰り越しを容易とする―ことなどを求めている。
提言書は推進委と区長会、村漁業協同組合、村商工会、村観光協会、村GM会の各代表による連名。當山委員長は「地域住民と観光客の融和が取れることで、村内の観光産業も発展していく」と強調した。
村によると、村内主要17ホテルにおける2017年の宿泊者数は延べ294万人。村第2次観光振興計画(2007年作成)に掲載されたアンケート結果によると、村民が懸念する観光のマイナス面として、多い順で「自然破壊」「交通混雑」「ポイ捨て」だった。
推進委は村議会にも提言書を提出する。