辺野古と向き合う 県民投票シンポジウム 関心高める方策議論


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若者と県議らとの活発な意見交換が行われたシンポジウム=25日、那覇市古島の教育福祉会館

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票に向け、事実上のキックオフとなるシンポジウムが25日、沖縄県那覇市の教育福祉会館で開かれた。来年2月に想定される県民投票を盛り上げようと、条例制定を請求した「『辺野古』県民投票の会」の呼び掛けに応じた自公を除く県議会4会派の代表者と、琉球大の学生ら若者が活発な議論を繰り広げた。

 県民投票のシンポジウムでは、若者らが県議に直接疑問をぶつけた。参加したのは、琉球大の3年鍵田修平さん(教育学部)、1年渡名喜守哉さん(国際地域総合学部)、2年前原洸大さん(教育学部)、1年阿山咲春さん(人文社会学部)、緑ヶ丘保育園父母会の知念有希子さんの計5人。主な質疑内容は以下の通り。

 ―県民投票の投票日までどういう活動をするのか。

 宮城一郎県議(社民・社大・結) 与党3会派で会を発足させ動きだすのでその方針に準じて動くが、個人的には署名集めの時同様、支持者に集まってもらい、自宅訪問して協力をお願いするつもりだ。

 渡久地修県議(共産) 学習会やシンポジウムを開きチラシを作り、辺野古がどんな基地か、沖縄の未来がどうなるかを考えてもらう活動に取り組む。

 ―同じ学年の仲間と話しても県民投票の実施自体を知らない人も多いし、基地問題も知事選もツイッターだけで投票先を決める若者が多い。僕ら世代が一緒に勉強をするためにどう取り組めばよいか。

 渡久地氏 怖いのは無関心で、知ったら周りに伝えることが大事だ。ネットで真実でないものに振り回されないよう、検証する力を付けてほしい。

 ―勉強会をしようと言っても「固い」と言われ来ない。「基地の話、しようぜ」と言わずに基地の話に持っていくテクニックは。

 當間盛夫県議(維新) 若いから嫌われようが、ぶつかっていくことが大事かと思う。「辺野古を造るのにこんなに税金を使うらしいよ」とか。

 ―政治家の皆さん、もっと行動力を持って沖縄を引っ張っていってほしい。

 親川敬県議(おきなわ) われわれには、政治家として民意を形成していくための選挙での戦いと、政策を実現させていくという二つの仕事が求められている。これから頑張ります。

 ―県民投票をやると決めた以上、どう足並みをそろえるのか。やる以上は、超党派でやってもらいたい。

 當間氏 われわれは4年前にやるべきだという意見だった。翁長知事が裁判をする前に県民の意思を問い、裁判の後押しをすべきだと考えた。今回は注視していく。

 宮城氏 41市町村の協力が第一歩だ。県議会の12月定例会の質問で論陣を張りたい。県議会を見る方は少ないと思うが、動画も見ることもできるので注目してもらいたい。