宜野湾市議会、辺野古移設賛否問う県民投票実施に反対へ 与党が意見書提案方針


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米軍キャンプ・シュワブ沿岸域の埋め立て区域の一部=10月18日、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸(小型無人機で撮影)

 【宜野湾】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、同飛行場を抱える宜野湾市の市議会与党会派は26日までに、実施に反対する意見書を本会議に提案する方針を固めた。「県民投票条例の条文に普天間の危険性除去の要素がない」ことなどを提案理由に挙げている。12月4日に開会する定例会に提案する。議会構成が与党多数のため、可決される見通し。与党会派は今後、県民投票に必要な補正予算案の否決も検討する。

 与党市議からはそのほか「賛成、反対の2択では民意が反映されない」「県民投票は普天間飛行場の固定化につながりかねない」「知事選で知事が『民意が示された』と言っている中で5億5千万円もの経費を使って実施する必要があるのか」などの懸念や批判が上がっている。

 絆クラブ、絆輝クラブの与党各会派は26日に会合を開き、意見書の文案を調整した。27日の議会運営委員会に諮る。県民投票を巡っては、松川正則宜野湾市長も与党会派と同様な理由で懸念を示している。補正予算案は議会に提出する見通しだが、議会が否決した場合に専決処分で実施するかについては、「議会と調整したい」と述べるにとどめている。
 (長嶺真輝)