背番号は53 宜保翔オリックス入団合意 「挑戦」誓う


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 10月に行われたプロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)で、オリックスから5位指名を受けた豊見城市出身の宜保翔(長嶺中―KBC未来高3年)が27日、球団関係者との入団交渉に臨み、合意した。背番号はこれまでイチローやT―岡田とオリックスのスター選手が付けた50番台で、足すと8となり、末広がりの活躍をしてほしいと願いを込めて「53」を球団が用意した。宜保は「53と言えば自分と言われるような選手になりたい」と意気込んだ。

「挑戦」を抱負にプロの世界へ挑むオリックスから5位指名を受けたKBC未来高の宜保翔=27日、那覇市のKBC未来高校

 同日、那覇市のKBC未来高で牧田勝吾チーフスカウト、山口和男スカウト、KBC未来高の神山昂監督と一緒に記者会見に臨んだ宜保。「プロ野球選手になったという実感もあり、これからが本番だと思っている。気を引き締めていきたい」と緊張の面持ちで抱負を述べた。契約金は3500万円、年俸は500万円(いずれも推定)。

 宜保は打者として今年の県春季大会で満塁本塁打を放つなど勝負強さも見せ、チームの初優勝をけん引し、投手としてもスリークオーターとサイドハンドのフォームを投げ分けながら、最速147キロの直球を武器に変化球を交え、打者を打ち取っていった。

 オリックスは今回のドラフトの補強ポイントとして、将来性があってリーダーシップの取れる内野手や身体能力の高い野手に焦点を当てていたとし、宜保がマッチした。牧田チーフスカウトによると、西村徳文監督は宜保について「非常に面白い将来性のある選手で、型にはまることなく成長してほしい」と語っていたという。山口スカウトは「クレバーな印象が強い選手。日の丸を背負って戦えるポテンシャルも持っている」と期待を込める。

 プロに向けての抱負を、色紙に「挑戦」と書いた宜保は「チャレンジ精神も持ち、失敗から学ぶこともあるのでまずはやってみる」と力を込めた。目標とする選手像を「走攻守バランスのとれた選手」とする。プロ1年目に向けて「まずは1軍で出場して、その世界を経験し、いろいろな改善点や足りないところを探していきたい。将来はトリプルスリーを狙えるような沖縄を代表する選手になりたい」と強い決意を語った。

 宜保はこの後、12月15日に大阪で行われる入団発表会見に参加し、メディカルチェックなどを受けて、来年1月上旬に始まる新人合同練習に参加する。