【東京】名護市辺野古の新基地建設を巡り沖縄防衛局がジュゴンの生息海域で実施している航空機調査で、「個体A」と識別されるジュゴン1頭の姿が今年9月から2カ月以上確認されていないことが分かった。28日に同省で開かれた環境監視等委員会(委員長・中村由行横浜国立大大学院教授)で報告された。ただ別の調査では、「個体A」がいた名護市嘉陽沖で今月に入っても新しい食み跡が確認されており、同省の担当者は「個体Aの可能性は高い」としている。
防衛省は2007年からジュゴンの生息状況を空から確認する調査を続けている。これまで3体確認されてきたジュゴンのうち「個体C」は15年6月を最後に現在まで姿が確認されていない。
28日の委員会では、名護市嘉陽沖で見られていた「個体A」についても9月11日から確認されていないことが報告された。一方で、防衛省が航空機調査と並行して続ける海底藻場の調査では、今月に入っても嘉陽沖で新しい食み跡が残されているという。