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【ボリビア】祖母の味 継ぐ 高良食堂 市唯一の県系人経営 大城誠・利沙さん

夫婦で食堂を営む高良食堂3代目の大城誠さん(右)と利沙さん夫妻

 ボリビアのオキナワ移住地から45キロ離れたモンテーロ市でボリビア料理の「高良食堂」を引き継ぎ営んでいる若い県系人の夫婦がいる。那覇市小禄3世の大城誠さん(26)と南城市2世の利沙さん(24)=旧姓中村=だ。高良食堂は、誠さんの祖母、高良良子さん(81)が1976年に創業。モンテーロ市唯一の県系人の食堂として、県系人はもとよりボリビア人にも長年親しまれている。

 良子さんは第5次移民で21歳の時にボリビアに入植。牧場を持つという夢があったが、大水害が起き、食堂を創業することを決めた。フルーツ入りかき氷の販売から始め、朝食と昼食を提供するまでに成長。現在、孫の誠さんが3代目として引き継ぎ、夫婦で祖母の面倒を見ながら営む。


「高良食堂」

 誠さんは幼少期から祖母に育てられ、中学校から食堂の手伝いをしてきた。18歳の時、横浜市に出稼ぎに行き、電設会社で働きながら飲食店で5年修行した。利沙さんも調理専門学校で勉強し、調理師免許を取得している。2人は料理がきっかけで交際に発展し、昨年6月に結婚した。今年9月の結婚式は、祖母も一緒に新たな門出を祝った。

 創業の時から変わらないと言う牛の骨と野菜を使ったスープは毎朝6時半から仕込みが始まる。2人は「困った時はおばあちゃんから教えてもらった知恵袋が役に立つ」と話し、知恵を与えてくれる祖母は今でも頼りになる存在だと言う。

 誠さんは「メニューを増やし、店を広くしたい。モンテーロ市には日本食がないので、将来は朝昼晩、日本食を出したい」と展望を語った。利沙さんは「将来、子どもが生まれたら抱っこひもを着けて頑張りたい。お客さんに見守られながら子育てができたら」と話した。
 (安里玉元三奈美通信員)