校長「基地集中、なぜ」 普天間第二小米軍ヘリ窓落下 あす1年


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事故から1年が経過し、今の思いを語る桃原修校長(左)と徳村篤志PTA会長=11日、宜野湾市立普天間第二小

 【宜野湾】宜野湾市の普天間第二小で起きた米軍ヘリ窓落下事故から13日で1年を迎えるのを前に、同校の桃原修校長と徳村篤志PTA会長が11日、同校で会見を開いた。桃原校長は、今も児童が米軍機の接近で避難している現状に「訓練ではなく、指示で避難するのを見るのは悲しい」と苦しい胸の内を明かした。米軍普天間飛行場については「なぜ沖縄だけ全国の70%以上の基地があるのか。基地は無い方がいい」と憤り、沖縄に基地が集中することに疑問を呈した。 

 桃原校長は児童について「避難がストレスになっている」とし、「ただ子どもたちはこの地域にいる以上、学校内外で危険がある。米軍機の音を聞いたり、目視したりして危機回避能力を高めたい」と話した。事故後も米軍機が学校上空を飛ぶことに対しては「基地内を飛んでるとは思うが、(落下すれば)風向きで学校側に落ちることもある。危険だ。ジェット機がきた時は授業も中断する」と不快感を示した。

 徳村会長は沖縄防衛局などに求めた避難所の設置など6項目の要望のうち、まだ実現していない幼稚園内の避難所について「今後も求めていく」と強調した。

 普天間第二小は13日、児童全員で事故について考える全体朝会を開く。