【うるま】珠算の全日本通信競技大会で、うるま市のぐしかわ珠算教室に通う知念優里奈さん(18)=沖縄尚学高3年=が高校の部で、嘉陽宗麿君(12)=城前小6年=が小学校の部でそれぞれ日本一に輝いた。同大会は問題数が多く、高い集中力が要求されるなど難度が高いとされる。関係者によると、「そろばん王国」と言われる沖縄でも同時に2人の優勝者が出るのはまれだという。
大会は各都道府県で実施され、本部集計によって順位を算出する。沖縄では10月に開催され、全国の成績は11月末に発表された。
競技は、かけ算、わり算、見取算、見取暗算の4種目で、それぞれ50題。1種目500点満点で、2人は全て正解し2千点満点だった。高順位の成績を決定するための決勝は正確さに加えて速さでも競われるが、これも見事勝ち抜いた。
受験生の知念さんは、今年は練習の時間が思うように取れなかったというが「集大成の年。気持ちでは絶対日本一を取るつもりでいた」と強い気持ちで臨み、頂点に立った。日本一は4度目となる。
小学生最後の大会となった嘉陽君は「見取暗算で集中力が切れないように気をつけ、その通りにできた」と納得の成果だった。
知念さんは九州で8連覇、嘉陽君は2連覇中。卒業を前にした節目の大会でもあり、教室の瑞慶覧愛塾長は「周りからの期待など相当の重圧があったと思うが、高い集中力と強い気持ちで取り組んでくれた」とたたえた。
県外に進学する知念さんは大学生になってもそろばんを継続する。「続けると決めたからにはもっと上を目指す」ときっぱり。嘉陽君は「中学生になるとさらにレベルが上がる。もっと努力して頑張りたい」とさらなる高みを目指す。