金武町議会、県民投票の予算案否決 反対意見書を可決


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 【金武町】沖縄県金武町の金武町議会(嘉数義光議長)は19日の12月定例会最終本会議で、県民投票の事務経費として村当局が提案した補正予算案を、賛成6人、反対9人の賛成少数で否決した。一方、県民投票条例に反対する意見書については賛成9人、反対5人、退席1人の賛成多数で可決した。首長は原案執行権を行使して投票を実施することができる。仲間一町長は権限行使について「町民の権利を奪ってはならないという思いはある。一方で議会の判断も尊重しなければならない。慎重に判断したい」と述べるにとどめた。

 20日に庁議を開き、予算案の再議を含め今後の方針を検討する。

 最終本会議で否決されたのは県民投票実施のための事務費454万6千円を計上した補正予算案。賛成の討論をした議員は「議会が個人の権利を奪うことがあってはならない」などと強調した。一方、反対の討論をした議員は「県民を二分する可能性がある」などと指摘した。

 県民投票に反対する意見書は町議9人が発議した。県民投票について「去る県知事選挙で県民の意思は集約されており、選挙選の結果を誇示し、追い打ちの様相が色濃い」などと指摘した。