南十字星のシーズン到来 石垣島で観測


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石垣島天文台でこの冬初めて撮影された南十字星=20日午前6時28分、石垣島(同天文台提供)

 南の空を象徴する南十字星の観測シーズンが沖縄県の八重山地方に到来した。同県石垣市にある石垣島天文台は20日明け方に、この冬初めて南十字星を撮影した。四つの星を結んだきれいな十字全体が見られるのは、国内では八重山諸島など一部地域のみ。12月末から6月上旬ごろまで観測できるという。

 南十字星は1等星二つと2等星、3等星それぞれ一つずつで構成され、その四つの星で美しい十字を描く。

 石垣島天文台によると、高度が最も上がり観測しやすくなる南中時刻が日の出時間に近いため、観測できるチャンスは限られるが、今後、南中時刻が早まるため、その前後1時間は見頃になる。1月1日の南中時刻は午前6時30分。

 石垣島天文台の花山秀和施設責任者は「南十字星の観測時期の幕開けを告げる写真が撮影できた。元旦に初日の出を見る方は少し早く出て、双眼鏡を片手に南十字星もぜひ探してほしい」と話した。