宅配事業のZOUcloud(西原町、上原裕司代表)と、IoTロッカーを企画・製造するSPACER(東京都、田中章仁最高経営責任者)は21日、県庁で会見を開き、スマートフォンで鍵を操作するロッカー「SPACER」の設置を県内で進めることを発表した。
SPACERは24時間荷物の受け渡しができるロッカーで、宅配業者の再配達の手間が省けることが期待される。3月から県外でサービスを開始し、すでに個人同士で荷物を受け取るなどの目的で使用されている。宅配業者と連携するのは初めてで沖縄で実証実験として進める。
マンションやアパートを中心に設置を進め、客が不在の場合にロッカーに荷物を入れるなどの体制を整えたい考えだ。
利用方法は、荷物を預けるロッカーの近くに行き、鍵を閉めたいロッカーの番号をアプリ上で選択すると、ロッカーに内蔵されてたICチップで鍵をかけることができる。同時に一時的に有効な鍵共有URLが発行され、それを相手にメールやアプリ内のチャットで共有する。荷物を受け取る側は、共有したURLからロッカーの鍵を開けることができる。
県内のゲストハウスや飲食店などの敷地内14カ所に52台の設置が決まっており、来年1月から設置を進める。
地主や地権者がロッカーを購入し、課金の一部が収入として購入者、SPACER、メンテナンス業者に入る流れだ。ロッカーは6ボックスで50万円。利用料金は2時間無料で、6時間ごとに240円が課金される。
ZOUcloudの上原代表は「ドライバーの負担を軽減して離職率を抑えたい。配達効率を上げるためにも宅配ボックスは必要だ」と話した。
SPACERの田中最高経営責任者は「受け渡しの時間調整などが必要なくなり、配達効率が上がる」と話した。