カンムリワシ事故死最多 石垣・西表で13件の「異常事態」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
国の特別天然記念物カンムリワシ

 【石垣】環境省那覇自然環境事務所は27日、国の特別天然記念物カンムリワシの石垣島における今年の交通死件数が8件に上り、記録がある2010年以降最多となったと発表した。石垣自然保護官事務所によると、12月で3件の交通死が発生する「異常事態」。同事務所は速度を落とし、野生動物の飛び出しに注意した運転を心掛けるよう呼び掛けている。

 石垣島での今年の事故件数は9件で、過去2番目に多い。西表島でも6件の事故が発生しており、うち5件で死んだ。西表島でも交通死件数は過去最多に並んでいる。秋から春にかけて幼鳥の独立期や成鳥の交尾・造巣期を迎えるため、活動が活発化する。道路沿いでも出現頻度が高まることから、例年、交通事故が多発する傾向にあるとして、特に注意を呼び掛けている。

 カンムリワシは石垣島と西表島に生息しており各島に100羽ほどの個体がいるとみられている。