沖縄県国頭村と東村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター発着帯(ヘリパッド)の建設に伴う警備業務に就いていた50代男性が、勤めていた警備会社テイケイ(東京)に対して残業代約480万円の支払いを求める労働審判を東京地裁に申し立てていたことが7日、分かった。業務時間の前後に3時間以上の労働時間があったと主張している。労働審判の初回期日は8日。
申立書によると、男性は2016年10月から18年1月まで警備業務に携わった。雇用契約では就業時間が1日8時間なのに対し、業務開始2時間前の集合を命じられ、就業時間の1時間半後の解散となっていた。集合から解散までの時間に装備品の点検や配置するよう指示を受け「(テイケイの)支持命令下に置かれた時間で、労働時間に当たる」とした。男性は残業代の支払いをテイケイに求めたが、テイケイは支払いを口答で拒絶した。
本紙の取材に対し、テイケイの担当者は「適法に処理しており、突拍子のない請求に驚いている」と話した。労働審判の申し立てについて沖縄防衛局は「本件についてコメントすることは差し控える」とした。