キングス5連敗 千葉に62―76 Bリーグ第39戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは9日、沖縄市体育館で千葉ジェッツと今季第39戦を行い、62―76で敗れた。通算成績は24勝15敗。今季初の5連敗となった。2試合前まで14連勝するなど好調な千葉に対し、キングスは序盤からエンジン全開で応戦。前半はミスが目立つも熱い試合内容で30―37と接戦を演じた。後半もハードに戦い、見せ場もつくったが、要所でミスに泣いたほか、第4Qは千葉に内外から決められ、追い上げきれなかった。次戦は10日、同体育館で千葉ジェッツと対戦する。

 (沖縄市体育館、3432人)
千葉(33勝6敗)
 76―62(16―20,21―10,16―12,23―20)
キングス(24勝15敗)

 【評】得点力のある千葉に対し、キングスはインサイドを抑えるハードな守備で序盤からギアを上げ、並里成の展開力もあり互角に持ち込んだ。第2Qから千葉にインサイドを攻められ、追い上げる展開へ。ミスによる失点で差が縮まらない中、守備で好機をつかみかけたが、最終盤は千葉の外国人勢のパワープレーに押し切られた。

◆収穫も反省も

 佐々宜央HC(キングス)の話 現在1番強いチームに対し、出だしいい形で入ったが、前半はリバウンドを支配された。攻撃はいい形もあったが、勝てないのは安易なターンオーバーがあったから。収穫も反省もあった試合だった。

◆守備からリズム

 大野篤史HC(千葉)の話 スタートで琉球のフィジカルな守備に対し、強い所を攻めすぎてリズムを失ったが、守備からそれを取り戻して勝つことができた。

◆要所でミス 痛い敗戦

琉球ー千葉 第4Qダンクシュートを決めるキングスのアイラ・ブラウン=9日、沖縄市体育館(喜瀬守昭撮影)

 リーグ屈指の実力を誇る千葉に対し、アイラ・ブラウンが復活したキングスは序盤から火花を散らし会場を盛り上げたが、要所でミスが目立つなど計15のターンオーバーが響き勝ちきれなかった。今季最多の5連敗と苦しい状況だが、須田侑太郎らが個人技で見せ場をつくる場面もあり、佐々宜央HCは「選手らの判断力をどう向上させていくか」と明日へ切り替えた。

 キングスは並里成が体を張って外国人選手のオフェンスファウルを誘うなど、出だしからエンジン全開に。岸本隆一が第1Q終了間際に3点弾とバスケットカウントを決め、第2Qは須田がドライブでファウルを誘うなど奮闘した。

 30―37で前半を折り返し、追い上げたいところだが、第3Q出だしからパスミスや攻撃時の8秒バイオレーションなどで差が開く。「千葉は我々の守備を見てプレーしており、相手にあうんの呼吸を感じた」(橋本竜馬)と連係力で押し切られた。

 佐々HCは最近の課題として対戦相手よりフリースロー数が少ない点を挙げ、「得点が止まる時間帯にいかに攻撃でファウルをもらいに仕掛けられるか。今は試している部分がある」と語る。

 攻撃にバリエーションと厚みを持たせる重要性を橋本も口にする。

 連敗が続くが、主将の岸本は「どれだけ自分を信じられるか。気持ちを出していきたい」とリベンジを誓った。
 (嘉陽拓也)