講演会などのイベントで、運営に携わることができる「スタッフ参加権」に注目が集まっている。通常のチケットより高い価格に設定されることが多いが、当事者として参加できる付加価値が人気だという。9日、浦添市で開催された、めがね販売チェーン「オンデーズ」の田中修治社長の講演会には、8人がスタッフ参加権付きのチケットを購入し、事前の企画打ち合わせや当日の受け付けなどに関わった。
同講演会の通常チケットは3千円で、スタッフ参加権付きは3500円だった。スタッフは自分たちでデザインしたそろいの黒いTシャツを着て、来場者の受け付けや誘導などを担った。フェイスブックのグループページを使うなどして企画段階から携わった。
スタッフとして参加した会社員の奥間満咲さん(39)=浦添市=は、県内で開催された芸人キングコングの西野亮廣さんや幻冬舎の編集者、箕輪厚介さんの講演会でもスタッフとして参加した。「当事者として参加するのが楽しかった。頑張っている人を手伝うことで、わくわくを感じられて、体験を買う魅力がある。今後もお手伝いしていきたい」と話した。
スタッフ参加権は、鋭いビジネス論で知られるキングコングの西野さんがイベントを手掛けた際に「スタッフになれる権」を販売したところ、他の席よりも早く売り切れたことなどから、広く知られるようになった。
田中社長の講演会を企画した俊美プロデュースの平良敦盛さんによると、県内でも過去に数回スタッフ参加権の設定された講演会が開かれた。平良さんは「一緒に入って作り上げるスタッフ参加という形は受け身ではなく、主体的にやりたいという思いを形にできて満足度がとても高い。絶対に広がると思う」と話した。