【ボリビア】研修生歓迎し交流発展誓う 金武町人会が新年会


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 ボリビア金武町人会恒例の新年会が1月27日、テラミアリゾートで開かれ、会員約20人が参加し、親睦を深めた。新年会では新会長に就任した安里直也さん(28)が紹介されたほか、同24日から「金武町青年海外派遣事業」でボリビアを訪問している研修生2人の歓迎会も行われた。

金武町の研修生、保良祐衣子さんと仲間周さんの歓迎会を開いた同町県人会の会員ら=1月27日、ボリビア

 安里会長は県系3世。祖父の安里嗣幸さんは1955年、26歳の時に、第2次移民団としてボリビアに入植した。3世の会長就任は初となる。安里会長は「これからも沖縄県金武町と関係が続くように交流していこう」と語り、金武町との交流と町人会の発展を誓った。

 金武町からの研修生は、金武区出身で日本大学国際関係学部の保良祐衣子さん(22)と町並里区の仲間周さん(35)の2人。保良さんは移民のルーツや歴史を改めて学び後世に伝えていきたいと、研修生派遣事業に応募した。「小学生の時から當山久三や移民の勉強をしてきたが、実際に現地に行って、自分の目で見て感じないと分からない。さまざまな国の移民の歴史や文化の面白さをたくさん知りたい」と話した。

 仲間さんは「移民の歴史を学び、金武町、オキナワというアイデンティティーを共有しながら、つながりを実感する。移民の地で新たに生まれた文化について探りたい」との思いで、研修に参加した。仲間さんは「1、2世がどう過ごしているのか、沖縄のことをどう思っていたのか、子どもたちにどう伝えているのか、どう伝えていきたいのかを聞きたい」と話した。

 研修生2人はボリビア、ペルー、アルゼンチン、ブラジル、米国(ロサンゼルス)の5カ国を1カ月かけて巡り、町人会のメンバーと交流を深める。ボリビアでは、オキナワ第1、2移住地やサンタクルス市内の町人会会員の家にホームステイしながら、2月2日まで滞在した。滞在中は、県人会や移民資料館、日本語学校、コロニアオキナワ農牧総合協同組合(CAICO)などを訪問した。

 金武町は、移民発祥の地として知られ、沖縄県初の移民をハワイに送り出した12月5日を「金武町移民の日」と制定。2010年から海外に研修生を派遣し、今年で18人を数える。
 (安里玉元三奈美通信員)