経済

大災害に備え沖縄―鹿児島間に760キロの海底ケーブル 5Gの情報量増加にも対応 沖縄セルラー

鹿児島県日置市と名護市許田を結ぶ海底ケーブル敷設を発表する沖縄セルラー電話の山森誠司常務取締役技術本部長=18日、那覇市の沖縄セルラービル

 沖縄セルラー電話は18日、大規模災害に備えたネットワークの強靱(きょうじん)化と、次世代移動通信システム「5G」の普及に伴う情報量増加への対応を目的として、鹿児島県日置市と名護市許田の間に新たに海底ケーブルを敷設すると発表した。設計最大容量は80テラbpsで、太平洋側を通っている既存の海底ケーブル2本の合計より約10倍の大容量となる。同社としては初の海底ケーブル敷設となる。2020年4月の運用開始を予定している。

 沖縄セルラー電話は現在、KDDIが1997年と99年に敷設した、三重県と宮崎県から八重瀬町を結ぶ太平洋側のケーブル2本を利用している。近年、大規模な自然災害が頻発していることなどから、災害時の継続性をさらに高めるために西側の東シナ海を通すことにした。那覇市の旭橋駅近くに建設中のスマートビルもネットワークに組み込み、新たなサービス構築も検討していくという。

 ケーブルの全長は約760キロで、海洋の最深部は約1200メートル。総事業費は50億円以上を見込む。沖縄セルラー電話の山森誠司常務取締役技術本部長は「仮に災害が発生しても沖縄が完全に孤立しないように、東西でネットワークを強靱化していく」と話した。他社への開放については「沖縄のために貢献したい。他社が使用を希望すれば拒否はしない」とケーブルを貸すことも想定しているとした。

 敷設には海底ケーブルに関する知見やノウハウを持つKDDIが協力する。KDDIグループは現在、米国、アジア、ロシア向けの国際海底ケーブルと、国内にも11局の海底線中継所を設置している。19年度には新たなケーブル船「KDDIケーブルインフィニティ」の運用を開始する予定で、鹿児島と名護を結ぶケーブルは同船で敷設する予定という。