故郷向かい先祖を供養 「十六日祭」各地で


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海に向かって供え物を並べ、先祖の霊に手を合わせる男性=20日、那覇市の三重城

 グソー(後生=あの世)の正月とされる旧暦1月16日の「十六日祭」が20日、沖縄県内各地で行われた。那覇市西の三重城では同日正午ごろ、十六日祭が盛んな宮古・八重山の出身者らが次々に訪れて線香をたき、故郷の方角へ向かって手を合わせて先祖を供養した。

 宮古島市出身で、那覇市に住む会社員の内間崇さん(41)は妻のゆかりさん(41)、長女の優依さん(7)と3人で三重城を訪れた。重箱をスーパーで購入する家庭も増える中、「(宮古に)行けない分、思いを込めている」とゆかりさんが手作りで用意。重箱のごちそうを家族で食べた。

 3人の子どもたちと一緒に三重城に足を運んだ那覇市首里石嶺町に住む新城秀さん(85)は、海のかなたにある古里の宮古島市へ向けて手を合わせ、「1年で最も大切な行事」と語った。