官房長官会見では東京新聞の望月衣塑子記者の質問の途中で、司会の報道室長から「質問をお願いします」などと言葉を挟んで早く質問を終わらせようと促す場面が続いている。東京新聞は今年1月22日、長谷川栄一内閣広報官宛てで、同月18日の辺野古新基地建設を巡る県民投票に関する二つの質問で計8回せかされたと伝え「催促は最小限にしてほしい」と要請したが状況は変わっていない。
報道室長の質問途中の促しは、本紙記者にも「簡潔にお願いします」などと指摘することがある。
東京新聞によると、安倍晋三首相のサンゴ移植を巡る発言に関す質問では、質問が始まってわずか数秒で「質問は簡潔に」と催促が始まり、1分半の質疑の中で質問を7回遮られた。
実際の会見では、望月記者の質問に対し、菅官房長官が正面から答える機会は少なく、「国会で答弁している通りです」「これまでも何度も答えた通りです」などとあしらったように答える場面が目立っている。
関係者によると望月記者の質問は、他の記者の質問が終わった最後のタイミングというのが官邸の記者間の“暗黙の了解”という。報道室長が望月記者の質問で「次の質問、最後でお願いします」と打ち切りを宣言するのが慣例のようになっている。