プロ野球のオープン戦は23日、沖縄県内で3試合が行われて開幕、県勢の活躍も見られ、ファンを喜ばせた。DeNAは8―4で中日に勝利、南風原町出身の神里和毅が九回に2点本塁打を放った。平石新監督が率いる楽天は6―3で原監督が復帰した巨人に快勝した。ヤクルトは8―3で阪神を下した。今季から指揮を執る阪神の矢野監督と中日の与田監督は初戦を白星で飾れなかった。オープン戦は3月に入って本格化する。公式戦は3月29日にセ、パ両リーグが同時に開幕する。
◇神里 練習の成果 打球に勢い
俊足巧打を売りとする横浜DeNAの1番神里和毅(糸満高―中央大―日本生命)は、5―4の九回表の攻撃、1死二塁で打席に立ち、2ボールから中日のロドリゲスの直球を振り抜いた。打球はぐんぐん伸び、バックスクリーン方向へ一直線、勝利を引き寄せる一発となった。試合後は「1月の自主トレなどでやってきた成果が生かされたと思う」と、いつもの淡々とした様子で語った。
中日がキャンプを行う「ホーム球場」での試合だったが、海側に吹く風が横浜に味方し、三回にはソトのソロ本塁打、四回は伊藤光の3点本塁打と勢いづいた。神里は一回に中前打を決めるも「スタートで足が滑ったが行くしかなかった」という盗塁は失敗。2~4打席目は安打はなかったが「やりたいことはできていた。あとはタイミングを合わせるだけ」と冷静だったという。
最終回の一打は中日のロドリゲスから。「初対戦の相手で直球がシュートしてくるから、前で打つことだけ考えていた。手応えもあり、風も強かったのでいったかなと」。自分を律するような語りで浮かれることはなかった。
冬のウエートトレーニングや体の使い方に気を配った練習成果を実感する。
1番打者としての活躍を維持して「シーズンでもレギュラーを取っていきたい」と意気込んだ。
(嘉陽拓也)
◇嶺井「自分に 結果求める」 無安打に厳しい表情
七回裏から途中出場した横浜の捕手、嶺井博希(沖縄尚学高―亜細亜大出)は、交代した直後の先頭打者に本塁打を浴びたが、終盤は落ち着いたリードで大量失点を防いだ。「つながりを切ることができた」と七、八回の1失点の場面を振り返った。
一方、攻撃の面は1打数無安打。ショートへのゴロに終わった。「自分に結果を求めないといけない。自分のスイングをしっかりするだけ」と厳しい表情で語った。
チーム6年目になり、試合後も多くのファンから声を掛けられる。「チームのために優勝する」と今季の奮起を誓った。