将棋の久保利明王将(43)に渡辺明棋王(34)が挑戦した「第68期王将戦七番勝負第4局那覇対局」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟主催、琉球新報社共催)は25日、那覇市泉崎の琉球新報社で2日目の対局が行われた。同日午後5時53分、96手で後手の渡辺棋王が先手の久保王将に勝ち、4連勝で王将位のタイトルを獲得した。渡辺新王将は棋王と合わせて2冠となった。
渡辺新王将は東京都葛飾区出身。2000年に15歳11カ月で四段のプロ棋士となった。04年度に奪取した竜王は12年度まで9連覇を果たした。獲得タイトルは竜王11期、王座1期、棋王6期で、王将は3期目となった。
渡辺新王将は「挑戦者になってから目標にしていたので、達成できて大変うれしく思う」と喜びをかみしめた。
久保前王将は16年度の第66期王将戦で王将を奪取し、17年度の第67期王将戦で防衛を果たしていたが、今回の対戦で無冠となった。久保前王将は「全体的にチャンスが少ない将棋が多かったように思う。今後の課題にしていきたい」と次を見据えた。
将棋のタイトル戦が沖縄で開催されたのは01年の第49期王座戦以来、約18年ぶり。琉球新報ホールで行われた大盤解説会には多くの将棋ファンが駆け付け、にぎわった。