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藤井七段の連勝を止めた男 佐々木勇気七段の母は沖縄出身 「ゆかりのある私が活躍し将棋普及したい」 王将戦で大盤解説

「ゆかりのある沖縄の地でタイトル戦をできるように活躍したい」と語る佐々木勇気七段=24日、那覇市の琉球新報社

 沖縄県内で18年ぶりに開かれた将棋のタイトル戦、王将戦で、戦況や戦局を説明する大盤解説を務めたのは、母親が県出身の佐々木勇気七段(24)。幼少期の頃から何度も訪れている沖縄は「なじみがあり安らげる場所」。将棋ブームの昨今だが「まだまだ県内の道場の数は多くない。沖縄にゆかりのある私の活躍が普及につながればうれしい」と笑顔を見せる。

 スイスのジュネーブで生まれ、埼玉県で育った。5歳の頃に体調を崩して入院し「外に出なくても遊べるものは」と考えたのが将棋との出合いだった。将棋と囲碁が好きな母方の祖父に電話越しで指導を受け、駒の動かし方などを覚えたという。

 高校在学中の2010年にプロ棋士デビュー。16歳1カ月でのプロ入りは、渡辺明2冠(王将・棋王)や藤井聡太七段、加藤一二三九段、谷川浩司九段、羽生善治九段などに次ぐ6番目の記録。最年少プロ棋士になった藤井七段のデビュー以来続いていた連勝を止めたことでも話題になった。

 将棋を始めて、もうすぐ20年になる。「日々の研究、練習は欠かせない。実った時はほっとする」と語る。

 目標はタイトル獲得。17年度は、新手や妙手を指した棋士や定跡の進歩に貢献した棋士に与えられる「升田幸三賞」を受賞した。それでも「同世代の棋士の活躍が刺激となっている。その波に乗れるよう頑張りたい」と謙虚な姿勢を崩さない。「いずれは沖縄の地でタイトル戦ができたらいいですね」と笑顔で前を見据えた。