「辺野古断念」要求強く 沖縄県議会議員アンケート


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沖縄県議会

 沖縄県議会議員47人に日米両政府が県民投票の結果を尊重するべきかを尋ねた琉球新報のアンケートで、回答を寄せた県議の多くが「政府は県民が示した圧倒的な民意を尊重し、辺野古移設を断念すべきだ」との考えを示した。一方で「この結果のみで状況が変わることは考えにくい」(維新・大城憲幸氏)と冷めた声もあった。

 県民投票を静観した自民会派の県議からは「25日に発表した党の見解の通りだ」などとして回答を得られなかった。

 埋め立て反対の票が、昨年の県知事選で玉城デニー氏が獲得した39万票から約4万票も上積みされたことから、社民・社大・結の仲宗根悟氏は「出口調査でも自民党支持層の賛否も半々となり、保守層も含めた反対多数の民意が示された意義は大きい」と強調した。

 会派おきなわの赤嶺昇氏も「安倍晋三首相は、自民支持層を含めた7割が反対した県民の民意を重く受け止め、辺野古移設を断念すべきだ」と指摘した。

 県民投票後も工事を続ける政府の姿勢に対しては、共産党の渡久地修氏は「民主主義国家であれば民意を受けて工事を中止し、新基地建設を断念するのが当然だ」と非難した。社民・社大・結の仲村未央氏も「工期も経費も示せない工事は必ず破綻する」と批判した。

 「若者が未来を開き、県民の底力を示した」(無所属・山内末子氏)と、県民投票の成功に向け奔走した若い世代を評価する声もあった。会派おきなわの上原正次氏も「今回の投票は若い人が踏み出した一歩で全県実施となった」とたたえた。

 一方、中立会派からは一歩引いた評価もあった。維新の當間盛夫氏は「圧倒的民意ではなく、インパクトを与えるものでもない」と指摘。公明党の金城泰邦氏は「投票率50%台になり、結果として対立し合うことのないよう望む」と述べた。