沖縄語る若者、映画に 「私たちが生まれた島」 都鳥さん兄弟「心の成長記録」


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写真展を訪れた元山仁士郎さん(手前)と撮影した普久原朝日さん(手前から2人目)にカメラを向ける都鳥拓也さん(同3人目)と伸也さん=2月23日、宜野湾市の「CAFE UNIZON」

 【宜野湾】沖縄の若者はどう生きるか―。岩手県出身の都鳥伸也さん(36)、拓也さん(36)の双子の兄弟が手掛けるドキュメンタリー(記録)映画「私たちが生まれた島~OKINAWA2018~」の撮影が昨年1月から県内で進められており、大詰めを迎えている。「辺野古」県民投票の会代表の元山仁士郎さん(27)や読谷村議の城間真弓さん(40)らの活動を記録しているほか、県内の高校生の姿なども切り取っている。若者にフォーカスし、激動の沖縄を記録した映画だ。

 本作は、前作で東京ドキュメンタリー映画祭2018の長編部門ノミネート作品「OKINAWA1965」の続編。前作では米統治下の沖縄の歴史を描き、本作では沖縄の10代から40代を主人公にカメラを回した。基地問題などについて、約20人の本音を収録したという。

 都鳥兄弟と元山さんは、ある企画の対談で2017年10月に東京で出会った。当時は県民投票の会などの構想が固まっていない頃だったといい、映画では元山さんら会の足跡が記録されている。

 一方、城間さんは前作品にも出演している。保育士だった当時から村議になった現在の活動を追った。このほか県内の高校生が高校生平和集会で学ぶ様子や学びを得たことから自分を見つめ直す心の動き、その成長の記録も収めている。

 2月23日には、宜野湾市の「CAFE UNIZON」で開かれている写真展「県民投票のこれまでと“これから”」を訪れた元山さんと、撮影をした普久原朝日さん(24)が語り合う様子にカメラを向けた。

 都鳥兄弟は「沖縄の若者の約1年間を記録した青春映画だ。生きざまや成長を一緒に走ってきた。事後記録として価値があると思う」と話し、「沖縄の歴史を築いた方々にもぜひ見てほしい」と語った。映画は年内をめどに公開する予定。

 前作の「OKINAWA1965」のDVDがこのほど発売された。本作品の製作協力金も呼び掛けている。問い合わせはロングラン・映像メディア事業部(電話)0197(67)0714。

 また写真展「県民投票のこれまでと“これから”」は3月4日まで。(中川廣江通信員)