社大の候補選考に異議 参院選で市民団体 透明性求め要望書


この記事を書いた人 大森 茂夫
会設立の趣旨や活動方針などを説明する呼び掛け人ら=15日、県政記者クラブ

 夏の参院選に向けた社大党の候補者選考について、玉城デニー知事を支持する若者や女性らを中心に結成した「県民の声100人委員会」のメンバーは15日、県庁で会見し、選考のやり直しと候補者を公募するなど透明性のある選考委員会の設置を求める要望書を発表した。同委員会の活動に賛同を呼び掛ける署名集めを県内全域で実施する。月内に1万筆を目標にし、政党主導の候補者選考から脱却を目指す。

 委員会は署名が集まり次第、県政与党や労働組合、企業で組織する調整会議に対して署名と要望書を提出する。参院選沖縄選挙区を巡っては、現職で前社大党委員長の糸数慶子氏(71)が4期目挑戦に意欲を見せていたが、社大党は昨年12月に琉球大学法科大学院教授の高良鉄美氏(65)の擁立を決めた。

 会見にはノンフィクションライターの渡瀬夏彦氏や沖縄大非常勤講師の親川志奈子氏、「大好きな沖縄を盛り上げる市民の会」呼び掛け人の徳森りま氏、音楽講師でユーチューバーの多嘉山侑三氏らが出席した。

 徳森氏は「高良先生も応援したいが、選考過程に不満が出ている。現職がなぜ急に降りることになったか見えない。気持ちよく応援できないという市民の声もある。候補者を選ぶ段階で市民が意見を言う機会がない」と指摘した。要望書では、市民参加型の「県民選考会議」の設置や公募による選考、公開プレゼンテーションの開催など3点を盛り込んだ。

 要望書の呼び掛け人には金秀グループ会長の呉屋守将氏、「辺野古」県民投票の会代表の元山仁士郎氏ら159人が名を連ねている。

 委員会の動きに対し社大の大城一馬委員長は「人選は党内外から募った。準公募と認識している」と主張した。