社会

沖縄防衛局長の「騒音、人体への影響は科学的に立証されていない」発言 嘉手納爆音原告団が撤回要求「痛み分かっていない」

田中利則沖縄防衛局長の発言を説明する本田豊信報道室長に対し語気を荒げ、再三質問する第三次嘉手納基地爆音差止訴訟原告ら(奥)=15日、嘉手納町の沖縄防衛局(中川大祐撮影)

 【嘉手納】米軍嘉手納基地から派生する航空機の騒音被害について、沖縄防衛局の田中利則局長が「瞬発的で人体への影響は科学的に立証されたものではない」と発言したことに対し、第三次嘉手納爆音差止訴訟原告団らが15日、嘉手納町の同局を訪れ、本田豊信報道室長に対して発言の撤回や田中局長の更迭などを求めた文書を手渡した。原告団の新川秀清団長は「こうした発言自体が、基地周辺の(騒音)実態を分かっていないのではないか」と声を荒らげた。

 文書では、県が実施した調査や世界保健機関(WHO)が公表した環境騒音ガイドラインなどを挙げ、「国内外の科学的知見と司法判断でも、航空機騒音で住民に健康被害が生じることが認められている」と抗議した。その上で、夜間早朝の米軍機の飛行停止と抜本的な騒音被害解消策なども求めた。

 抗議に対し本田報道室長は「(騒音)被害があることは肝に銘じており、被害を軽減しないといけないとの気持ちで取り組んでいる」と繰り返し述べるにとどめ、発言撤回や謝罪はなかった。

 抗議後、記者団の取材に応じた新川団長は「われわれの痛みを分かっていないのと同時に、県民の痛みに誠意を持って対応する気持ちが感じられない」と声を落とした。

 要請前には原告団ら150人超が同局前に集まり「静かな生活、夜を返せ」と声を上げ、田中局長の発言撤回と謝罪、更迭を求め抗議行動を展開した。