キングス激戦制す 京都に69―67 モリソンが決勝点 Bリーグ第50戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は27日、沖縄市体育館で京都ハンナリーズ(同2位)と今季50戦を行い、69―67で勝利した。成績は32勝18敗となった。

 外国人選手を中心に攻める京都に対して、キングスは全員バスケで応戦。序盤から一進一退の攻防が続いた。第4Qまで接戦が続き、残り8秒で67―67と同点にされたが、並里成とスコット・モリソンの最後の連係プレーで土壇場の勝利をもぎ取った。次戦は30、31の両日、福岡県の照葉積水ハウスアリーナでライジングゼファー福岡と対戦する。

▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、3280人)
キングス(32勝18敗)
 69―67(23―19,17―17,13―16,16―15)
京  都(27勝23敗)

 【評】外角弾の強い外国人選手を起点に攻める京都に対し、キングスはうまくボールを回して古川孝敏がミドルを決める展開。守備が機能し、相手外国人選手の得点を抑えた。ケビン・ジョーンズも味方と息を合わせてゴール下で存在感を発揮し、リバウンドが苦手な京都を苦しめたのも勝因となった。

◆テンポよく守備

 佐々宜央HC(キングス)の話 守備は最後までテンポよくやれた。相手外国人選手2人に合計60点取られてもいいつもりだったが、47点に抑えてくれた。

◆ある意味らしい

 浜口炎HC(京都)の話 オフェンスリバウンドはキングスが17回で京都は2回。そういう意味で京都らしい試合だった。

◆モリソン、攻守大車輪/ホーム鮮烈デビュー

キングス―京都 第4Q ゴール下から決勝弾となるシュートを決めるキングスのスコット・モリソン=27日、沖縄市体育館(田中芳撮影)

 相手外国人選手に同点にされ、67―67で迎えた残り8秒でキングスの攻撃。ガードの並里成が守備を交わしてインサイドへ突っ込むと、連動してゴール下へ進むスコット・モリソンへパスを浮かす。相手守備もブロックに跳んだが、モリソンが柔らかくリングへボールを送り込み、決勝点を挙げた。立ち上がる観客に対し、ホームデビュー戦で勝利の立役者となったモリソンは「キングスの一員として皆さんに勝利を届けることができてうれしい」と笑顔を見せた。

 京都は攻撃力が高く「最後の10分で勝負を決めるチーム」(佐々宜央HC)と警戒していた。序盤から相手外国人選手が得点を量産。キングスは古川孝敏が高い運動量でミドルを決める。リバウンド力が弱い京都を突くように、ケビン・ジョーンズとモリソンがゴール下で高い守備力を発揮した。

 モリソンはジョーンズやジェフ・エアーズより後に加入したが、佐々HCは「守備ではうちに欠けている部分を補う選手で評価している。攻撃は日本人選手を生かす質を持っている。最後のプレーもうまくギャップを突いてくれた」と今後の活躍にも期待する。

 初ホーム戦でブザービーターとなったモリソンは「スコアラーの相手外国人2人を抑えつつ自分たちのミスをなくし、リバウンドで勝ったのが大きい」とチームの勝利を喜んだ。
 (嘉陽拓也)