自治会活性化のこつは? 宜野湾市と沖縄国際大が調査 好例をまとめ提言へ


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区で開催する祭りの詳細について説明する我如古自治会の松田朝仁会長(右手前)ら=18日、同自治会事務所

 【宜野湾】沖縄県宜野湾市内の自治会加入率の向上や活動の活性化策を探るため、宜野湾市と沖縄国際大学の沖縄経済環境研究所が市内各自治会の特徴的な活動について聞き取りを進めている。18日には我如古自治会に松田朝仁会長らを訪ね、同自治会で盛んな「祭り」の取り組みについて聞いた。市は今年5、6月をめどに、全自治会向けに活動の活発化に向けた提言をまとめる。

 聞き取りは昨年11月に開始し、今月中に終える予定。「放課後学童」や「防犯・安全」「健康特化」など、昨年実施した市民アンケートで、自治会活動の中でニーズの高かった12項目を挙げ、項目ごとに活発な活動をしている15自治会を順次訪問している。

 我如古自治会は昨年10月、区民手作りの第3回我如古区「村家まつり」を開催。毎年区の活動に貢献した人に感謝状を贈り、さまざまな人材を発掘、区の活性化につなげている。

 松田会長は祭りの意義について「人にスポットを当てて開催することで、地域の主人公が増えている。祭りを通して地域に開けた公民館というイメージを広げたい」と説明した。

 昨年の祭りで実行委員会の副委員長を務め、フリースタイルバスケットボールの技を披露した辺土名裕之さんは「僕が知らない子が自分のことを知るようになったので、良い意味で大人になれる」と語り、祭りに参加する利点を話した。経済環境研究所の名嘉座元一所長は「高齢化の中で、どう自治会活動を次世代に受け継いでいくかが課題だ。聞き取りをまとめ、しっかり提言したい」と話した。提言には各課題を解決するアクションプランも盛り込む方針という。