【ブラジル】県系3人、成果充実 日本語教師研修15人受講


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日本語教師研修会に参加した(左から)宇都宮晴美さん、与那嶺愛子さん、屋良ロミさん=1月26日、サンパウロ市のブラジル日本語センター

 ブラジル日本語センター(日下野良武理事長)主催の第33回汎米日本語教師研修会がこのほど、サンパウロ市ビラ・マリアーナ区の同センターで行われた。ブラジルや中南米各地から教師15人が2週間にわたる研修を受けた。

 閉校式では、研修生を代表し、アルゼンチンの与那嶺愛子さん(32)=今帰仁村2世=が「2週間、皆で助け合い、悩み、授業について考え、その成果を持って帰ることができる」と話し、「これからも日本語を教えるだけでなく、生徒の将来を育て、人間として育てていく」と抱負を語った。最後に、研修生15人でAIの「みんながみんな英雄」を歌って締めくくった。

 研修には県系人3人も参加。与那嶺さんは、小学校6年生まで日本で過ごし、アルゼンチンに帰国当初、スペイン語は全く話せなかったという。アルゼンチンの大学を卒業し、医学療法士と掛け持ちで、日亜学院で日本語を教える。教師になって今年で6年目になる与那嶺さんは「研修は素晴らしかった。いろいろと学べた」と語った。帰国後は、教科書に沿った授業だけでなく、教範をつくりそれを伝えていきたいとした。

 屋良サクダ・ロミさん(50)=父方祖父が沖縄市、祖母が北中城村、母方が具志頭村の3世ペルー人=は日本語教師歴6年。幼稚園教諭だったが、大学卒業してから数年後日本へ出稼ぎへ行った。日本で10年間過ごし、実践的な日本語を身に着けた。

 宇都宮春美さん(42)=西原町3世ペルー人=も日本語教師歴6年。22歳のころ、出稼ぎとして日本へ行き、独学で日本語を身に付けた。研修を受け、日本のように絵日記や写真などを通して生徒に日本語を教えていきたいとした。
 (城間セルソ明秀通信員)