仕事中はかりゆし? いやいや、ツバメのユニホームでしょ―。プロ野球・東京ヤクルトスワローズのキャンプ地の沖縄県浦添市は今年から、同球団が試合に勝った翌日、職員が緑の「応燕(おうえん)」ユニホームを着て職務をこなす。シーズン終了まで続ける予定で、市役所の“緑化”がじわじわ進んでいる。
スワローズは2日夜、神宮球場でのホーム開幕戦に勝利。今期、2勝目を飾った。
3日、浦添市役所の庁舎内を歩くと、緑色のユニホームを着た職員がちらほら。議会事務局や観光振興課は着用率100%だ。
胸には「Tokyo」の文字。「浦添市役所のはずだが…」と袖口を見ると「Yakult」「Swallows」とある。スワローズが「燕(えん)パワーユニホーム」と名付けた公式ユニホームだった。
浦添での同球団の春季キャンプは、今年で20回を迎えた。同市役所はこれまでも、キャンプ期間中はスワローズのユニホームを着て執務していた。「もっと応援しよう」と、今年はシーズンを通しての着用を決めた。
ユニホームは昨秋、球団から500着もらっていた。職員全員分はないので、2日、各課に約10着ずつ貸与した。取り組みを進める市観光振興課、玉代勢潤一係長(39)は「シーズンを通して着用している市町村はないと思う。市民に目にしてもらって、スワローズファンを増やしたい」と意気込む。
連戦連勝すれば、毎日、着用することになる。肌着、ワイシャツ、ユニホームと3枚の重ね着。玉代勢係長も「夏場はさすがに暑そう…」と苦笑しつつ「勝ち続けて優勝してほしい。浦添を全国にPRするチャンス」と熱いエールを送る。
浦添市民か市内の事業所には、ユニホーム100着分を先着でプレゼントするという。問い合わせ先は市観光振興課098(876)1234。
浦添市が緑に染まる日は近い?
(真崎裕史)