【ブラジル】日本語通じ心伝える 伊是名出身の名嘉俊雄さん 語学教師に誇り


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名嘉俊雄さん

 伊是名島出身の名嘉俊雄さん(24)が2月からブラジルの南マットグロッソ州ドウラドス市で日本語を教えている。日本国際協力機構(JICA)からの派遣で、2021年1月に帰国する予定だ。名嘉さんは「日本語を通じて日本文化を残していくために努力している日本語学校で、働くことを誇りに思う」と話す。

 名嘉さんは韓国生まれだが、父親の古里、伊是名島で育った。韓国人の母親が日本語に苦労していたことから日本語教師を目指した。沖縄本島の高校を卒業後、介護系の会社に就職し、関連会社が運営する日本語学校で技能実習生に日本語を教えた。23歳の頃、提携校があるフィリピンへ派遣され、1年間務めたという。

 ブラジルに来たのは、ウチナーンチュが多く移民したことを知ったからだという。派遣先のドウラドス市の近郊には県系人が多いカンポグランデがあり、県人のために何か手伝いをしたいと意気込む。

 名嘉さんは「自分や親の世代も移民の事を知らない人が多い。沖縄県人会を通して、いろいろと学んで持ち帰りたい。ウチナーンチュって、世界のどこにいてもつながっているものだと思うので、その心を伝えていければ」と話した。

 (城間セルソ明秀通信員)