県内初 コザ舞台の未完成映画が予告で最高賞 コメディー「ミラクルシティ コザ」は年内に製作開始


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第3回「未完成映画予告編大賞」のグランプリを受賞した「ミラクルシティ コザ」の一場面

 映像製作などを手掛けるオフィスクレッシェンド(東京)による第3回「未完成映画予告編大賞」のグランプリに、沖縄市を舞台にした映画「ミラクルシティ コザ」(平一紘監督)の予告編が選ばれた。県内からの受賞は初。同映画は年内にも製作を開始する。

 「ミラクルシティ コザ」は、元ロックスターの祖父に体を乗っ取られた青年が1970年代のコザ(現沖縄市)にタイムスリップするコメディー。約3分間の映像に詰め込まれた、復帰前の沖縄を扱った社会性や、躍動感あふれるロックやミュージカルシーンが評価された。

平一紘監督

 沖縄市出身の平監督は映画監督になるため、3年前に民間会社を辞めて映像業界に飛び込んだ。「映画監督としての最初の一歩だ。色んな人に支えられて沖縄の映像業界で生きてきた恩返しがしたい」と話し、「私の地元コザの歴史や、沖縄ロックの歴史、そして今の魅力をたくさん盛り込み、世界標準のエンターテインメントに仕上げたい」と意気込んだ。

 同賞は、オフィスクレッシェンドが映像製作の新たな才能発掘を目的に2016年に創設した。審査員を、堤幸彦監督ら著名な映像関係者らが務める。第3回グランプリには218作品の応募があった。入選作品は映像ギャラリー「MI―CAN クリエイターズファーム」のWEBサイトで見ることができる。