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巨大リゾート拡大 利益10倍企業生む 宮古島バブル(2) 〈熱島・沖縄経済〉2


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巨大リゾートに成長するシギラリゾート=2018年12月、宮古島市のシギラリゾート

 観光客数の増加により空前の好景気に沸く宮古島市。宿泊を伴う空路客も増え続ける宮古観光は市内全域でホテル建設が相次ぐ。2019、20年にかけて10件、計1531室のホテル計画が進められている。巨大リゾートが拡大し、新規参入企業が利益を10倍にするなど、波及効果を生み出している。

 「今のままだと需要の機会損失につながりかねない。それこそ『オーバーツーリズム』だ」。宮古島市上野周辺でシギラリゾートを展開するユニマットプレシャスの入江康文副社長は現状をこう語り、受け入れインフラ整備の必要性を示した。

 現在、リゾート内には6ホテル、客室合計827室ある。そこに19年は3ホテル310室が加わり、客室数は1137室に増える。さらに、20年度末には2千室、24年度末に6千室を目指し、需要に応える計画だ。

 同社は5、6年ほど前までは赤字状態が続いていた。それが、観光客増加で黒字化した。新規ホテルに加え、MICE施設や大型ショッピングセンターの整備も目指している。観光の伸びが巨大リゾートを生み出した格好だ。

 15年からホテル事業に参入した日建ハウジングは、不動産業のノウハウ、経験を生かして今後の発展を見据え宮古島で土地を取得。18年1月にはホテルローカス(100室)をオープンし、今年5月にはザ・リスケープ(41室)のオープンを予定している。運営は沖縄UDSに委託している。

 さらに伊良部大橋(本橋部3・54キロ)のたもとで132室のリゾートホテルを近鉄不動産と共同事業で計画する。宮古空港近くでも184室のホテルを計画している。また、自社グループで運営するヴィラタイプのホテル「フェリスヴィラスイート」も宮古島市内を含めて県内全域で100棟に拡大する計画で好調だ。新井正樹社長は「宮古の時代が来ると予想していた」と笑顔で語る。

 宮古島市の入域観光客数は17年度に過去最高の98万人を超え、空路客は62万人に達した。18年度は年度途中の4~11月にかけて49万人で、17年度を下回ったのは9月だけ。過去最多を更新する勢いだ。今後も増加が見込まれ、宮古空港はエプロン改修工事や待合所の拡張工事が計画されている。さらに下地島空港の旅客ターミナルが3月30日に開業を予定している。空路客は今後も増える見込みで、ホテルの建設ラッシュを後押ししそうだ。

(「熱島・沖縄経済」取材班・仲村良太)

(琉球新報 2019年1月15日掲載)