「やっとこじ開けて、やっと…」 古巣から勝ち点3をあげた鹿児島の金鍾成監督


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 FC琉球の前指揮官・金鍾成監督(54)が指揮を執る鹿児島が開幕戦(2月24日)以来の勝利をつかみ取った。金監督は「やっとこじ開けて、やっと…。やっとの思いで勝ち点3を取れた」とかみ締めるように語った。

 昨季は就任3年で「超攻撃的サッカー」を浸透させ、J2昇格・J3最速優勝、そしてホーム無敗の三つの快挙を達成させた名指揮官。今季は新天地で一からチームづくりを始め、成績を残すことにした。自身のキャリアアップを考えての決断だった。

 新天地で迎えたJ2の舞台は甘くなかった。厚い選手層、プレーの強度などはJ3と比べものにならない。システムを変更したり、新加入の外国人選手をボランチに起用したりして負の循環を断ち切ろうとした。もがきながらも選手に「前を向く姿勢」を求め続けた。

 試合後の会見で琉球に対する印象を聞かれると、「良い意味で、ゆったりとゲームを進めている」と頬を少し緩めた。「(鹿児島は)ゴールに向かう姿勢はまだまだ。一つずつ積み重ねていく」。収穫と課題を胸に、長く険しいリーグをひた走る。
 (喜屋武研伍)

(1)白波スタ
鹿児島 2勝1分け7敗(7)
 1―0(0―0,1―0)
琉 球 4勝4分け2敗(16)