【沖縄】戦後沖縄の芸能と娯楽をリードし、「てるりん」の愛称で親しまれた故・照屋林助さんの功績をたたえる民謡ライブ「第11回コザ・てるりん祭」(主催・同実行委員会)が21日、沖縄市の中央パークアベニューであった。時折小雨が降る中、林助さんとゆかりのある個人・団体の唄者が歌や三線を披露し、市内外から駆け付けた多くの来場者を盛り上げた。
司会は、玉城満さんと藤木勇人さん、みーちゅうさんが務めた。てるりん祭は毎年、林助さんの誕生月に当たる4月に開かれている。大城美佐子さん、知名定男さん、前川守賢さんなどのほか、中堅から若手まで幅広い層の民謡唄者が総勢約30組集まり、歌った。曲の合間に、林助さんとの思い出を語る人もいた。
来場者はビールやつまみを片手に、無料の野外ライブに聞き入り、唄者に拍手や歓声を送った。
後半には雨もやみ、夜になるにつれ会場のボルテージも上がっていった。締めの直前には園田青年会が力強いエイサーを披露した。最後は、林助さんの「あやかり節」をみんなで歌い、祭りを締めくくった。
中谷拓実さん(21)=中城村=は「沖縄の民謡は地域にすごく根付いている。誇りある文化だと感じる」と感激した様子だった。林助さんの次男で実行委員長の照屋林次郎さん(66)は「たくさんの客に来てもらいよかった」と語った。