入域観光客999万9千人 6年連続過去最高 外国人客300万台突破 沖縄県、来年度目標1030万人


この記事を書いた人 大森 茂夫

 玉城デニー知事は26日の定例会見で、2018年度(18年4月~19年3月)の入域観光客数が対前年度比4・4%(41万9100人)増の999万9千人になったと発表した。年度目標の1千万人まで、わずか千人届かなかったものの、6年連続で過去最高を更新した。国内客は同1・6%増の699万8200人と6年連続で過去最高を記録し、外国人観光客は11・5%増の300万800人と初の300万人台に達した。県は19年度の目標を1030万人に設定した。

 玉城知事は「年度目標の1千万人は達成はできなかったが、結果には沖縄観光の好調さが表れており、実りある1年だった。引き続き受け入れ態勢を強化し、誘客に取り組みたい」と述べ、2021年度までの観光客1200万人の達成に向けた取り組みを掲げた。

 3月の入域客数は前年同月比5・6%増の88万4千人で、3月としての過去最高を記録した。18年度は台風などの影響で7月と9月は前年同月を下回ったが、そのほかの月では全て前年実績を上回った。

 国内客は、台風21号の襲来時に関西国際空港が一時閉鎖したことなどで関西方面が前年度比0・8%減の139万4600人となったほかは、全体として好調に推移した。東京方面は成田―石垣路線の新規就航が貢献して同1・8%増の340万4600人、名古屋方面は宮古への直行便や名古屋―那覇路線の増便などで同5・4%増の59万8500人となった。

 外国客は、大型クルーズ船を中心とした海路客が前年度比20・6%増の119万7100人と100万人を突破した。地域別に見ると、台湾からの観光客が高雄―那覇の新規就航などで同12・9%増の91万7700人と最も多かった。中国本土は同27・3%増の69万4800人と初の60万人台となった。タイ・バンコクやシンガポール路線の提供座席数も増えた。

 県は19年度の目標について国内客は0・9%増の706万人、外国客は8・0%増の324万人と設定した。