70年余のバスケットボール競技歴がある国内最高齢競技者の在間弘さん(94)=北海道札幌市=が4日、沖縄県を訪れ、90歳で現役ソフトバレーボール競技者の仲地浩さん=沖縄市=とうるま市内で初対面した。2人は共に高齢者のスポーツマンを顕彰する「日本スポーツグランプリ」(日本スポーツ協会主催)の歴代受賞者。元教員という共通点もある。90歳を超えてもなお現役で活躍する“スーパーシニア”は健康の秘訣(ひけつ)を語り合い、「体が丈夫な限り運動を続けましょう」と互いを激励した。
対面はソフトバレーボールとバスケットボールの競技者で、2人の共通の知人でもある福原兼治さん(68)のアイデア。旅行のため来県した在間さんと仲地さんをうるま市内の自宅に招き、対面が実現した。
2011年度にスポーツグランプリを受賞した在間さんは12歳でバスケットボールを始めた。幼少期は病弱で生死をさまよう経験もしたが競技を始めて以来、健康を取り戻した。現在もシニアチーム札幌ロートルズの一員として、「60代、70代の若者たち」と共に汗を流す。
仲地さんは小学生の頃からバレーボールや陸上競技などに親しみ、各種大会で入賞。61歳でソフトバレーボールを始め、沖縄市新春ソフトバレーボール大会に17年連続出場している。18年度のスポーツグランプリを受賞した。
健康の秘訣について仲地さんは「毎日3キロのウオーキング」、在間さんは「階段の上り下りやカラオケ」とそれぞれ答え、「仲間たちと一緒に楽しく汗を流すことが何よりの健康法」だと口をそろえた。
在間さんが「シュートが入らなくなったら引退する」と笑うと、仲地さんが深くうなずきながら「僕はサーブが入らなくなった時が引き際だ」と合いの手を入れ、場を和ませる場面もあった。
福原さんは「心も体も若々しい2人は僕たちにとって憧れの存在」だとし、「大先輩のように人徳にあふれ、いつまでも大好きな運動を続けられるおじいになりたい」とほほ笑んだ。
(当銘千絵)