勝敗分けたスモールフォワードとシューティングガード BリーグCS準決勝第1戦


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CS準決勝 キングス―A東京 第3Q 厳しくディフェンスする田代直希

 両チームの外国人ビッグマンが得点やリバウンドで競り合う中、スモールフォワード(SF)やシューティングガード(SG)のプレーの差が勝敗を分ける一つの要因になった。キングスのSF田代直希は「リバウンドが取れず、危うくターンオーバーになるパスもあった。足を引っ張ってしまった」と悔やんだ。

 警戒していたSF馬場雄大は14得点、5リバウンド、5アシストに加え、鋭いドライブでキングスに8ファウルを誘発する大活躍。SG田中大貴も2得点ながら、守備を引き付けて6アシストを記録した。

 日本代表の馬場、田中が躍動する中、A東京の堅守が奏功し、キングスは点取り屋のSF古川孝敏が0点と沈黙。全体で15ターンオーバーを犯す中、攻撃面でチームをけん引する活躍は見せられなかった。

 崖っぷちの第2戦に向け、馬場の守り方について「(外の)シュートが無いと言われていて、みんなアンダー(スクリーンの後ろを通ること)をするが、かなり思い切り打ってくる。アンダーをしない時もつくっていい」と対策を練る田代。攻撃面でも「オープンなら思い切り打つことを意識する」とリベンジを誓う。

 (長嶺真輝)


 プロバスケットボールBリーグ1部のチャンピオンシップ(CS)2018―19の準決勝第1戦は4日、沖縄市体育館で行われ、琉球ゴールデンキングスはアルバルク東京に57―67で敗れた。キングスは出だしは好調で並里成や田代直希がA東京の攻める手を抑えてミスを誘う。A東京は素早く修正し、ゴール下を固めた守備と激しい重圧をやり返すと、キングスがペースダウン。キングスはシュートが決まらず、第1クオーター(Q)後半から追う展開となり、第2Qは攻め手を欠く中、岸本隆一のドライブで流れを戻しかけた。だが、形勢は変わらず我慢比べのまま29―37で後半へ。後半はキングスの素早い守備でA東京のシュート成功率を下げると、3点弾を重ね逆転。しかし、速攻時のパスミスなど流れをつかみきれない。第4Qに攻撃を修正したA東京に逆転を許すと、ファウルゲームをしかけるものの逃げ切られた。準決勝の第2戦は5日午後1時5分、同体育館で行われる。第2戦で勝利した場合は7日午後7時5分から同体育館で第3戦を行う。準決勝のもう1試合は千葉が栃木を75―67で退けた。

 【B1チャンピオンシップ】
▽準決勝第1戦(沖縄市体育館、3677人)

A東京(ワイルドC)1勝
 67―57(19―13,18―16,6―16,24―12)
キングス(西地区1位)1敗

 【評】キングスは田代直希や古川孝敏がA東京の馬場雄大を抑えるなど奮闘するが、第1Qから攻撃で攻め手を欠き、リードを許す。第2Qはパス回しの攻撃から岸本隆一のドライブが点につながったが、両チームともにタイムアウトで流れを切り合い29―37で東京が先行する展開を維持される。後半はスイッチ守備でA東京のシュート精度を落とすと、第3Qだけで16―6と逆転。第4Qは馬場の素早さを起点にした相手攻撃に逆転を許し、攻撃のミスも影響して敗れた。