勝敗を分けるフリースロー 橋本竜馬がゲーム掌握


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CS準決勝第2戦 キングス―A東京 第4Q アンスポーツマンライクファウルを誘う橋本竜馬

 2点リードで残り1分を切った最終盤。ミスを極力抑えたプレーで慎重に試合を運ぶ橋本竜馬に、ファウルゲームを仕掛けたA東京が痛恨のアンスポーツマンライクファウル。残り18秒。勝敗を分けるフリースローに会場が静まりかえる中、「自分が打っても大丈夫という自信があった」という橋本が淡々と2本を決めて4点差。直前にフリースローを外した田代直希は「竜馬さんと僕と大きな差。あそこで決めて活躍と言える」と尊敬の念を込めた。その1プレーがケビン・ジョーンズのだめ押しシュートにつながり、主導権を離さず逃げ切りに成功した。

 前半は並里成や古川孝敏が試合を作り、後半は田代、須田侑太郎が守備やリバウンドで強度を落とさず、ゴール下はビッグマンが守り続ける。皆で乗り越えた試合は「(重要なのは)粘り。仲間が鼓舞してそれがプレーに表れて、まだまだいける思いをつなげた勝利」と振り返った。

 攻撃では共通認識を持たせやすくするためシンプルな形でA東京の堅守に対抗したという。第4Qの勝負所で背後からスチールも奪ったが、A東京を上回る要因は少ないとみる。経験値の高さが評価される選手だが、ハイレベルな試合に「ターンオーバーや不用意なプレーで流れが変わってしまう」ということを改めて痛感したという。

 接戦の第2戦を終え「1年間やり続けてきたことを変えるのではなく、自分らの強みを出していくこと(その大切さを)A東京に気付かせていただいた。第3戦は面白いゲームになると思う」と前を見据えた。

 (嘉陽拓也)


 【B1チャンピオンシップ】

▽準決勝第2戦(沖縄市体育館、3688人)
キングス(西地区1位)1勝1敗
62-56(11―10,17―17,12―19,22―10)
A東京(ワイルドC)1勝1敗

 【評】第1戦同様にキングスは守備でスイッチする中、積極的なファイトオーバーで張り付く。A東京もPGを起点にズレを突くが、キングスもブロックショットやスチールで波に乗せない。相手のファウルを誘う仕掛けで1点リードし後半へ。第3Qは田代直希や須田侑太郎がA東京のスピードを消し、第4Qにはリバウンドの強さで上回る。須田がスチールを決めた橋本竜馬のアシストで3点弾を入れて逆転。最後は全員で振り切った。