前半の我慢比べを支えた並里成


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CS準決勝第2戦 キングス―A東京 第2Q ルーズボールに飛びつく並里成=5日午後、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)

 後半に底力を証明したキングスの前半を支えた1人は並里成。第1戦はターンオーバー8で「自分から崩れた」が、第2戦は平常心を取り戻しターンオーバーは1回。ルーズボールに飛び込んだり、相手の視野外からスチールを決めたりと、4得点3リバウンド4アシストと我慢比べに貢献した。

 互いの強みを消し合う試合の中で、高い瞬発力で相手守備を崩しつつも「いつも通りのパスが通らないと第1戦で分かったので」と、何度も仕掛けて味方の好機を演出。「先が見えない中で我慢してやり続けること。PGの僕がいい流れを作ることだけを意識した」と語った。

 第1戦前は「悪いルーティンにはまり眠れなかった」と明かしたが、平常心を取り戻した第2戦前夜は十分に休養が取れた様子。第3戦も「しっかり準備して、チームバスケをすればおのずと勝てると信じている。サイズで上回る相手にはルーズボールやリバウンドで勝負する」と誓った。

 (嘉陽拓也)


 【B1チャンピオンシップ】

▽準決勝第2戦(沖縄市体育館、3688人)
キングス(西地区1位)1勝1敗
62-56(11―10,17―17,12―19,22―10)
A東京(ワイルドC)1勝1敗

 【評】第1戦同様にキングスは守備でスイッチする中、積極的なファイトオーバーで張り付く。A東京もPGを起点にズレを突くが、キングスもブロックショットやスチールで波に乗せない。相手のファウルを誘う仕掛けで1点リードし後半へ。第3Qは田代直希や須田侑太郎がA東京のスピードを消し、第4Qにはリバウンドの強さで上回る。須田がスチールを決めた橋本竜馬のアシストで3点弾を入れて逆転。最後は全員で振り切った。