オリオンビール(浦添市、與那嶺清社長)は8日、那覇市壺川のJA会館で記者会見し、同社で初となる缶酎ハイ商品「WATTA(ワッタ)」を14日から発売すると発表した。度数と風味の強弱で色分けしたシークヮーサー味の3商品を第1弾として販売する。年度内に第2弾、第3弾の発売を予定し、初年度は500キロリットル、約6万ケースの販売を目標としている。
ビールの消費量が低迷する中、若年層を中心に酎ハイの消費が伸びていることなどを踏まえ、開発に踏み切った。島くとぅばで「私たち」を意味する「ワッター」と「沖縄の恵みを受けた魅力的な素材をおいしく割ったお酒」の意味を、商品名に込めた。素材のシークヮーサーはJAおきなわから仕入れる。
ワッタには加工用のシークヮーサーと熟したフルーツシークヮーサーの2種類を使い、香りと味を際立たせた。3商品のうち1商品は度数4%で20~30代の若い層を、2商品は度数9%で高アルコール飲料を好む30~40代を主なターゲットにした。
オリオンビールの宮里政一常務は「沖縄でビールと言えばオリオンという地位を築いたが、酎ハイはワッタと言われることを目指す」と意気込みを語った。JAおきなわの大城勉理事長は「シークヮーサーの生産と農家の意欲拡大につながることを期待したい」と述べた。