輸入家具販売や通関業務などを手掛けるC&D(うるま市)が、大型機械などの梱包(こんぽう)に活用する強化段ボールの取り扱いを始めている。大型機械など重量のある貨物は木枠で梱包するケースが多いが、強化段ボールは木材並みの耐久性で代用が可能という。木枠より軽量化でき、輸送コストの低減につながる。同社は「強化段ボールの活用で沖縄の物流が変わるきっかけをつくりたい」と強調した。
強化段ボールは、通常の段ボールに近い軽さを維持しながら、木材などの梱包に近い強度がある。複数を組み合わせることで耐久性が上がり、3~5トン程度の重量まで梱包できるという。大型の機械や精密機器の梱包に適しているほか、耐水性にも優れているため生鮮食品の輸送にも活用できる。木材よりも軽いため、航空貨物に利用する場合にコストを抑えられる。
C&Dは王子インターパック(東京都)が製造する強化段ボール「ハイプルエース」を取り扱っている。これまで県内で強化段ボールを使用しようとする場合は県外に発注することが主流で、納期までに時間を要していた。C&Dはうるま市の本社に加工用の機器を導入し、強化段ボールの受注から梱包まで県内でできるようにして迅速な納品が可能となった。
C&D営業マネジャーの上間政知氏は「輸出などの際の梱包材として、強化段ボールのニーズは高まると感じた」と取り扱いを始めた理由を説明する。強化段ボールの活用で輸出の活性化につながることを期待しており「県内企業にとっても大きなメリットとなる」と指摘した。
(平安太一)