保護犬・猫を救いたい! ペットボックスが団体から引き取り、飼い主探し 保護団体の負担軽減にも


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「琉球わんにゃんゆいまーる」の畑井モト子さん(左)から保護猫の「元気」を引き取るペットボックス那覇店の富村あゆみさん=3日、那覇市おもろまちのペットボックス那覇店

 「ペットボックス」を経営するペット小売業のオム・ファム(北谷町)は4月から、飼い主がいない保護犬や保護猫をボランティア団体から引き取り、新しい飼い主を探す取り組みを始めている。これまで定期的に開いていたボランティア団体による譲渡会とは異なり、ペットボックス那覇店で引き取り、世話をしながら飼い主を募集する。那覇店の富村あゆみ副店長代理は「保護団体の負担軽減に向けて力になれたら」と話している。

 「不幸な犬や猫を産まない社会をつくる」を企業理念に掲げるペットボックス。昨年は犬猫の生体販売をしない方針を示した。今回の取り組みもその一環で、ボランティア団体が保護している犬猫に限定し、年間最大6匹の引き取りと譲渡を目指す。4月には「NPO法人ワンズパートナーの会」から犬のカナサ(メス)を引き取り、現在、飼い主を募集中だ。

 今月3日、那覇店には新たな仲間がやってきた。オス猫の元気(推定生後5カ月)だ。飼い主のいない犬猫の保護などに取り組む団体、個人でつくる「琉球わんにゃんゆいまーる」のメンバーが自宅前で保護した。

 「ゆいまーる」は現在、構成団体での保護を含めると94匹の犬猫を保護し、新たな引き取り手を探している。猫の保護には病院代や餌代で1匹最低1万円かかるという。それぞれ仕事の傍ら保護活動をしているため、譲渡会を開く時間も人手もなく、これ以上の保護は難しいと感じていた。

 「ゆいまーる」の畑井モト子代表理事は「保護は力が要る仕事。(ペットボックスで)世話をしてもらえて県内で譲渡の機会があるのはありがたい」と話す。富村副店長代理は「まだ手探りだが、譲渡の窓口が広がっていけば」と笑顔で話した。

 新たな飼い主を探している犬のカナサと猫の元気は、ペットボックス那覇店内のペットボックストラディショナルのコーナーで見学できる。毎週日曜は、ペットボックス那覇店と北谷店で譲渡会が開かれている。問い合わせは那覇店(電話)098(941)1117。
(田吹遥子)