部品落下の緑ヶ丘保育園で米軍機の飛行調査へ 防衛局が職員派遣


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保育園の屋根に落下した米軍機の部品カバー。後ろでは県警が捜査をしている=2017年12月7日、宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園(金井創さん提供)

 沖縄防衛局の職員が15日、2017年に米軍機部品が落下した宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園を訪れて神谷武宏園長や保護者と面談する。防衛局は数週間に1度、局職員を園へ派遣し、園児がいる時間帯の米軍機の飛行状況を確認することを提案する。複数の関係者が明らかにした。防衛局職員による飛行状況の調査は園側が要望していた。

 当時の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」は「これまでの面談では思うような回答を得ることができなかったが、少しずつ歩み寄りが感じられ、今度こそ何らかの進展があると期待している」とコメントした。

 13日、園に防衛局から連絡が入った。15日は伊藤晋哉企画部長らが園に出向く。園に向けられている中傷への対策として局ウェブサイトで落下物を巡る経緯を公表する案も提示するという。

 17年12月、普天間飛行場を離陸したCH53E大型ヘリコプターが緑ヶ丘保育園の上空を通過した際、衝撃音があって円筒状の部品が屋根に落ちているのが見つかった。在沖米海兵隊はCH53の部品であることを認めたものの、飛行したヘリから落ちた可能性は低いと関与を否定している。

 防衛局は3月に2回、神谷園長らと面談した。園側は職員派遣による実態調査のほか、現場検証の再実施や米軍との交渉内容の公表なども求めた。その際、防衛局は職員派遣についていったん「人の配置が厳しい」として困難視したが、園側は再度要望していた。